[原作]と[アニメ第一作目]
原作とアニメ第1作目(以下1作目)との違いを考察してみました。
原作と言っても貸本とリメイクと二つありますが、リメイクは貸本とは分けて考えています。ここで言う原作は貸本寄りです。 あくまで寄り。

最近では貸本を原点に墓場鬼太郎がアニメ化されました。
嬉しいことに「霧の中のジョニー」も貸本にそって再現されていましたが、あるやり取りは描かれていませんでした。
それは、鬼太郎を溶かした壷と鬼太郎の頭蓋骨に生気が残っているとわかり、
屋敷から飛び出し、館の出口を板で釘付けにしているシーンでのやり取りです。(以下そのやり取り)

ねずみ男「おくびょうですな」
吸血鬼「バカいえ、キャツ等を家にとじ込める手段なのだ」

のやり取りです。
このシーンを再現されているのは実は1作目だけなのです。が
1作目の吸血鬼の台詞が変えられています。

ねずみ男「おくびょうですね」
吸血鬼「それぐらい慎重さがなきゃ大事は成功しないんだ」

台詞の内容としてはどちらも”鬼太郎を閉じ込める”という意味を含んでいますが、微妙に違います。
「何が違うか。」
原作ではまさか鬼太郎が生きていたという思わぬ事態に、彼は最善の策をとりました。
台詞から原作の彼は状況に応じて行動し、感性で物事をみていると捉えます。
生き物を操ることができる音響催眠術もその天才的な感性と魔力があるからこそ成し得る業。(ベタ褒めなのは原作は天才として疑わない管理人による歪んだ愛の所為)
なのでピンチの時は強い様に見えますが、人物に恵まれずに失敗してしまうケースが多いです。
実際ねずみ男に裏切られて失敗〜死亡します。
1作目のねずみ男は鬼太郎の下駄を見落としたため作戦が失敗に終わったものの裏切るというい行為はしませんでした。

1作目の台詞をみると、こういった事態も計算していたかのようにもとれます。
1作目は獲物である花菱会長を殺さないまでに一度襲います。
そして見舞いの花束と一緒に脅迫めいた手紙を仕込み、恐怖心を植え付けるという非常にめんどくさいことをします。
「何故か。」
自分は最も恐ろしい存在だとまわりに認識させたいという気持ちがあるからではないか?
そんなことをして獲物に警戒させたら、襲いにくいはずですが彼なりの美学なのか、それとも絶対に仕留める自信があるのか。
脅迫手紙に【あなたの血液は私の口にあうことが証明されました】と記されていますが、ここまで計画性を持った彼が
1000人吸血プランという大事を、味の好き嫌いだけで「あ、こいつの血マズイからやーめた」とは考えられません。
最初から計画していたのでしょう。

こうみると実に強かな知恵者。敵に回すと一番怖いですね。
構成作家さんも何をどう思って、台詞を変えたのかはわかりませんが、
あのやり取りは1作目の内面が見えたシーンでした。
管理人なにぶん文才に恵まれていませんので、思っていることを上手く文章にできず少々ズレもあります。
でもだいたいこんな感じです。
「え〜〜〜私はそうだと思わない」と思う方は、他の方の意見も聞いてみたいので何かしらアプローチがあると嬉しいです。

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